みなさん、度々耳にする坐骨神経痛とはどのような症状があるのかご存知ですか?そこで今回は坐骨神経痛とはどの様な症状が出るのか、またその原因について詳しく説明していきます。
まず「坐骨神経痛」とは、病名ではなく下肢にあらわれる症状の総称で、おしりから下肢にかけて痛みやしびれが続く状態を言います。
痛みの場所は坐骨神経が通っている、おしりから下肢にかけて起こり、片肢に症状が出る場合がほとんどですが、両肢にあらわれる事もあります。
1、 おしりから下肢にかけて痛みがある
2、 長い時間たっていることが辛い。
3、 腰を反らすと下肢に痛みやしびれを感じる
4、 おしりの痛みが強く、座り続けることが困難
5、 歩くと下肢に痛みが出るため歩けなくなるが休むと歩ける
6、 体をかがめると痛みが強くなる。
このような症状がある方は坐骨神経痛であることが疑われます。
坐骨神経痛を引き起こしている原因は様々ですが、主な理由として“腰椎疾患”があります。
なかでも特に多い病名は「腰部脊柱管狭窄症」(ようぶせきちゅうかんきょうさくしょう)と「腰椎椎間板ヘルニア」(ついかんばんヘルニア)です。
腰部脊柱管狭窄症とは脊髄神経の通り道である脊柱管が狭くなる病気です。
体を後ろに反らせると脊柱管がさらに狭くなり、神経を圧迫する為、
・高いところのものを取る動作
・腰をひねる動作
・背筋を伸ばす動作
などは痛みが出たり、痛みが強くなるのが特徴です。
逆に、前かがみになると脊柱管が広がるため、自転車の運転や、靴下を履くなどの動作は比較的楽に行える。
腰部椎間板ヘルニアとは椎間板が人間の背骨にあり、骨と骨の間にあり、そこに負担がかかると椎間板の中にある髄核という組織が外に飛び出し、神経にぶつかった状態を椎間板ヘルニアと言います。
20代が1番多いです。
椎間板がつぶれて飛び出す事で、腰椎の神経を圧迫し坐骨神経痛が起こる。
前かがみになると痛みが出やすい
・あぐらや横座り
・中腰で行う動作
・猫背の姿勢
などは腰への負担が大きく、椎間板が飛び出しやすくなり痛みが出やすい。
物理療法と運動療法があります。
〇物理療法とは
・温熱療法
・マッサージ療法
・低周波電気療法
・赤外線やマイクロ波による治療
これらは主に血行を良くし痛みをやわらげる治療法です。
〇運動療法とは
体操やストレッチにより、筋肉の緊張を和らげ血行を良くし、痛みを改善する治療法です。
徐々に運動の負荷を増やして行く事で、下肢に筋力がつき腰椎への負担が減ります。
〇予防法
坐骨神経痛の改善には治療や筋肉アップも大切ですが、腰の負担をやわらげる日常生活を心がける事も大切です。
腰に優しいライフスタイルは、それだけでしびれや痛みの緩和につながります。
腰を反らせる動作は痛みを強く感じますが、少し前かがみの姿勢になると神経の圧迫が軽くなるため、日々の生活を楽に行う事ができます。
○荷物は腰を落としてから持ち上げる
○少し前かがみの姿勢で生活する
○洗濯物は低い位置で干す
など、なるべく低い位置で作業をする事を心がけましょう。
前かがみの姿勢は椎間板にかかる圧力が強く、より痛みを感じるため前かがみにならないような工夫が必要です。
○腰が沈み込まないようなソファーやベッドを使う
○台所や洗面所では軽くひざを曲げ、前かがみにならないようにする
○物を拾う時はひざを曲げ、腰を落として拾う
○机と椅子のバランスを調整する
痛みがあると何事もおっくうになり、動かない事でさらに痛みが増すといった悪循環に陥る事もあるので日々の暮らしの見直しから、日常生活を快適に過ごせるよう心掛けましょう。